no.63 復活の 十両優勝 偏官で

復活の 十両優勝 偏官(へんかん)で

大相撲の2023年初場所は、大関貴景勝の優勝で幕を閉じました。そして十両では、かつて幕内最高優勝の実績のある朝乃山が優勝を果たしました。今回は、朝乃山の運気の流れをたどってみましょう。まず、2019年5月場所ですが、西前頭8枚目で迎え、結果的に三役経験のない力士の優勝という快挙を成し遂げた場所となりました。この年の歳運(一年運)は「傷官(しょうかん)」です。「傷官」はこれまでにも何度かご紹介した通り、イチロー、大谷翔平、白鵬など、群を抜いたアスリートが持つ、徹底的に技術にこだわる星です。そして翌2020年、大関に昇進し、その時の歳運はお金の星である「偏財」。収入も一挙に相当上ったことでしょう。この頃からコロナ感染が急拡大していました。そしてなんと、翌2021年の5月場所中に、キャバクラに行っていた事実が報道され、コロナ感染症対応ガイドライン違反として休場となりました。重大なコンプライアンス違反により、一時は引退勧告かとも言われ、また、8月には朝乃山の父が急逝し、まったく憔悴しきった状態だったようです。この年の歳運が「辛丑(かのとうし)」で、朝乃山の年・日の2柱が「丑戌の刑(うしいぬのけい)」という厳しい凶象が現れ、月柱も大運(十年運)巡りで「寅巳の刑(とらみのけい)」という最悪の星の巡りとなっています。翌2022年7月、三段目22枚目で土俵の復帰がかないます。この年の歳運は「偏官(へんかん)」で、依然苦労の真っ只中です。そしてついに、2023年1月場所において復活の十両優勝を果たしました。次の場所において、幕内復帰が実現するかは見通せませんが、歳運は地位に就くという「正官(せいかん)」巡りとなることからすれば、再び幕内に復帰するでしょうし、大きな活躍を期待します。

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