一般的に占いというと、TV番組や雑誌・新聞で紹介されている『本日の星占い』、年末に発行される『来年の運勢は?』などの刊行物を思い浮かべますが、四柱推命は基本的に対面での会話を通じて相談者の生年月日と時刻から鑑定する、『あなた自身』に直接投げかける運気の判定です。そして、相談テーマに対する四柱推命の答えが「当たってる」「はずれている」といった当てものに一喜一憂することが目的ではありません。相談テーマに対する答えを複数の選択肢で示し、そのテーマの解決に役立てたり、「今年の運気がこうなら、今年の自分の歩みはこのようにしよう。」といった日常生活の意思決定のヒントに活用することです。

現在のコロナ禍に始まったことではありませんが、ビジネスパーソンにとって、コミュニケーション不足からくる人間関係のギクシャクによるメンタル不調や深刻な悩みは多くの方が経験されているのではないでしょうか。そのような時に、何か解決の糸口はないかと一人悩む方もいれば、友人・上司・家族に相談したり、公的機関の相談窓口、新聞雑誌の相談コーナーを訪ねたりするものです。四柱推命の鑑定家への相談もマイナーではありますが相談窓口の一つとして活用いただいています。

現実に、占いの結果でメンタル不調が解消するなどはありえないことですが、四柱推命は「人」をテーマにしており、人間関係論そのものです。占いが意味するところをどうとらえるかによっては、占いも役に立つことができます。ポイントは、占いの意味するところがその人の肚にストンと落ちるかどうかです。「なるほど、そういうことか!」と肚落ちすれば、何らかの行動につながり、体調回復のキッカケになるでしょう。

また四柱推命は、作成過程が複雑な命式表を元に鑑定を行うのですが、ビジネスパーソンのみなさまには、専門家が作成した命式表をお持ちになることをお薦めします。命式表は流派によって多少の違いはありますが、専門家が作成したものであれば同じものであり、その命式表の基本的な看方をマスターすれば、セルフ鑑定により今年の、来年の、5年後の、また一生の運気が、ご自分で推論することができます。

「たかが占い、されど占い」という言葉があります。「されど占い」に多くの方の共感が得られ、占いを日常生活の一部に組み入れ、活用いただけるようなものにしたいと考えています。