no.58 帝旺と 建禄ばかり 講談師 

帝旺(ていおう)と 建禄(けんろく)ばかり 講談師

2023年初めの世相川柳は初春を祝う意味で、寄席演芸ではこの人のチケットは入手困難という人気講談師の六代目神田伯山氏です。伯山氏の命式はとてつもなく特徴的で、四柱推命の多くのテーマを含んでいます。生日干支(かんし)は「癸亥(みずのとい)・帝旺(ていおう)」です。「癸亥」はほかの帝旺の中でも最も頭の回転の速い人と云われ、性格は善良、強情、説得力に優れ、評論家的素質もあるが、やや大風呂敷になるという欠点もあります。伯山氏の命式の一つの特徴は、年柱の干支も日柱と同じく「癸亥・帝旺」である点です。これは衝天殺(しょうてんさつ)という特殊神殺です。そして挟まれた月柱は「丁巳(ひのとみ)・胎(たい)」です。従って、日柱と月柱が「巳亥の冲(ちゅう)」で、また年柱と月柱も同じく「巳亥の冲」と、月柱が衝突現象に挟まれた状態で、その十二運(じゅうにうん)が「胎」ということは、並の人では成しえないことをやり上げる人物ということでしょうか。自分自身の中で相当な葛藤を克服してきた結果、六代目神田伯山という大名跡を継承するに至ったと思われます。それは大運(10年運)の巡りにも現れています。24才で師匠の神田松鯉氏に入門し、その時の大運が「食神(しょくじん)・食神」で、それ後昨年までが「傷官(しょうかん)・傷官」です。食神は芸能の星ですし、傷官はその技芸を徹底的に極める星で、スポーツ界においてもイチローさんや大谷翔平選手などスーパーアスリートには必ず現れる通変星(つうへんせい)です。著者も神田伯山氏の講談はお気に入りで、とにかく流れるようなリズムのある話調と、全く「かまない」語り口に聴衆は引き込まれるのではないでしょうか。おそらく徹底的にこだわり、自分が納得いくまで稽古をされた上で、高座で披露されていると思います。益々のご活躍を楽しみにしています。

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