no.154 己土濁壬 SNSが ブーメラン

己土濁壬(きどだくじん) SNSが ブーメラン

再び、斎藤元彦兵庫県知事が窮地に陥っています。先の知事選でのSNS戦略に報酬を払って委任したとすれば、公職選挙法違反の買収に当たる可能性が指摘されています。四柱推命における、足を引っ掛けられるという「倒食(とうしょく)」現象が文書問題に続いて起こったということになれば、一度起これば二度目はないという、推命原則が当てはまらないということになるのですが。一方、SNS戦略を任されたという広告会社の社長の命式からは、不都合なことが浮かび上がってきます。この方の月支元命は「比肩/建禄」で、自己主張の強さが窺え、十二運も「建禄」ですので、やり過ぎに注意という面があります。そして今年の干支「甲辰(きのえたつ)」の「甲」が年支と月柱天干にある「己(つちのと)」と干合し本来の正官が「偏官」に変わっています。これも今年に限っては、手段を選ばず強引に物事を進める面が出ていると思われます。そして今年は大運(10年運)の替わり目、何かと不都合なことが起こってもおかしくない状況です。それだけではありません。巡る通変星が「食神(しょくじん)」で、このほかにも命中に「食神」がみられ合計3つとなり「傷官(しょうかん)」に変化、自分の仕事を傷める結果となっています。さらに大運「壬寅(みずのえとら)」は日柱「壬寅」と転址殺が重なり、焦りがあったのでしょうか、勝利の歓喜が暗転します。また最も気になりますのは、月干「己」と日干「壬」の組合せで、これを「己土濁壬(きどだくじん)」と云い、砂地に多くの水が流れ込み、水が濁っている現象で、不正に手を染める、という意味があります。個人的には、「己土濁壬」は腹蔵なくガップリと手を組んで物事を進めていくという、前向きの意味に捉えているのですが、今回はそうでもなさそうな気配です。来年の干支「乙巳(きのとみ)」は、斎藤知事の命式にある「巳亥の冲」を呼び起こし、この問題は、来年2月以降にまで尾を引くのではないでしょうか。

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