no.203 ノーベル賞 寅巳申も 吉とする

ノーベル賞 寅巳申も 吉とする

ノーベル生理学・医学賞が贈られることが決まった坂口志文氏の命式を看ます。まず日柱干支は「己未」です。全体の五行のバランスでも土気が多く月柱・日柱はすべて「比肩」です。強い自分というのが、自己の研究テーマに諦めずこだわり続ける姿を現わしています。年柱は「傷官・印綬」です。「傷官」の発想力と、こだわりの性格が出ていますし、「印綬」は学問・研究の星です。月柱「己丑」は「飛刃」という特殊神殺で、これも一つのことにのめり込むという意味です。そして、年支「寅」、大運「申」、今年の歳運「巳」が重なり輪刑冲という激しく作用する凶現象が今年です。しかし、そもそも74才の大学教授には凶の火種などないのでしょう。凶どころか大吉のノーベル賞です。坂口氏は、好きな言葉として、「幸運、鈍重、根気」だと言っています。研究者として活躍した30代、40代、50代は命式に欠けている財・官も巡り、また印星も重なり、幸運を実感した好調な時期でしょう。鈍重とは、月柱の「丑」を顕していると思われますし、頑固な「比肩」とも言えます。根気も、自分の意志を強く持ち、粘り強く諦めない「比肩」でもありますし、日柱十二運の「冠帯/羊刃」もその強さをさらに支えています。以前、ノーベル賞受賞者の日本人33人と外国人4名の命式の分析を行いました。生日干で最も多いのは「己」で、坂口氏も同じです。生まれ月は1月「丑」と9月「酉」が共に7人で、この2つの月で全体の4割を占めています。坂口氏の生まれ月も1月です。受賞年の通変は、地位の星である「正官」が7人、勲章の星である「印綬」が6人ですが、坂口氏は今年「偏官」巡りです。受賞式は12月に行われますが、来年は「印綬」巡りで大運の替わり目にも当たっており、受賞後も多忙な1年となるでしょう。

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