no.196 サプリ飲み 巡る錯覚 劫財・傷官
サプリ飲み 巡る錯覚 劫財(ごうざい)・傷官(しょうかん)
9月2日、サントリーの新浪剛史会長が、自分が購入したサプリメントに大麻由来の違法成分が含まれているとの捜査を受け、会長職を辞任したと報道されました。三菱商事からローソン社長を経て、今や日本を代表する財界人です。この方の命式は、これも現在注目のインド首相のナレンドラ・モディ氏の命式と似ています。比較しながら看てみましょう。まず似ているのは、「傷官(しょうかん)・正官(せいかん)・劫財(ごうざい)」が共に配置されている点です。この3つの通変星は相剋の関係にあり、傷官は正官を抑え、正官は劫財を抑えているわけです。ここに「印綬(いんじゅ)」があれば、すべてが相剋となり、いわゆる貴命となります。モディ首相は、現在の大運(10年運)も「印綬・正財」なのでその形となっています。共に日支が「劫財」ですがその性格は、強引で頑固、闘争の星で他との不和論争を起こしやすい。この星は吉・凶両面に作用する特徴があり、吉に働くと事業家としても政治家としても優れた才能を発揮して、素晴らしい発展をするとあります。これが月支元命の「正官」によって制御されているわけです。別の見方をすれば、「正官」という警察官の星を持っている一方、「劫財」という大泥棒の星もあることになります。モディ首相の現在のトランプ関税への向き合い方は、まさに「正官」と「劫財」をうまく使い分け、中国およびロシアともうまく付き合っている状況で、さすがのトランプ氏もインドへの対応には苦慮している様子が窺えます。それにしても今年巡る星は、この二人に全く別の影響を与えています。新浪氏に巡る歳運(一年運)は「傷官」です。不祥事の度に毎度登場する「劫財/傷官」の影響により、隠れていた不祥事が露見するということになります。モディ首相は「比肩(ひけん)」です。年柱の「庚寅(かのえとら)」とは「寅巳刑害」となり苦労の多い年ではありますが、自分自身が強くなれる「比肩」であれば、トランプ関税に動じることもありません。新浪氏にはお気の毒ですが、「劫財・傷官」の重なりからは、逃げることはできません。