no.181 性格病 行動帝旺 綱取りへ
性格病(やまい) 行動帝旺(ていおう) 綱取りへ
大相撲大阪場所で、大関の大の里が優勝を果たし、横綱昇進が決まったようです。恵まれた体格を生かした馬力で、圧倒的な強さを発揮しました。しかし、命式を看ると意外な一面に気付きます。まず五行のバランスを看ると、年月日の3柱だけで五行がすべて揃っており、人格の良さが窺えます。スーパーアスリートの星である「傷官(しょうかん)」は表に出ておらず、技巧派というよりもやはり馬力型の力士でしょう。日柱十二運は「病(やまい)」で、月柱が「帝旺(ていおう)」ということは、性格は「病」、行動は「帝旺」ということですから、慎重な性格であるが、いざ行動となると俄然がんばるというところでしょう。筆者は人事採用に携っていた時、一つの基本ポイントを持っていました。それは、大の里のように、日柱「病」、月柱「帝旺」は採用するが、逆の日柱「帝旺」、月柱「病」は採用しないということです。大の里のようなタイプは、一見性格が弱そうに見えても実行力がありますが、その逆は見掛け倒しで、実は見栄っ張りで、いざというところで行動に表れない人物と看ます。さらに、大の里の月支元命は「比肩・帝旺」ですので、ここでも意志の強さが現れています。今年の「巳」は、日支「申」と「巳申の刑」という凶象ですが、この「巳」が空亡していることが、逆に吉に働いたとも看れます。そして今年は名誉の星である「印綬(いんじゅ)」巡りですので、運気の流れも関取に味方したようです。