no.143 印綬来て 大運替わり 無罪確定
印綬来て 大運替わり 無罪確定
1966年に起きた、いわゆる袴田事件の再審無罪の判決に対して、検察当局が控訴を断念し、袴田さんの無罪が確定しました。逮捕から58年が経過しています。四柱推命からは、運気の流れがその無情さを語っているような気がします。難しい命式です。天干を看ると、年柱と月柱、そして年柱と日柱がそれぞれ「丙辛干合(へいしんかんごう)」という吉の結びつきです。ただし、干合変化によって現れる通変星は、「傷官(しょうかん)」です。一方、地支は、年支が「子」、月支と日支はともに「卯」と、厳しく凶作用する「子卯の刑」です。つまり表向きは、社会とも、人とも、しっかり結びついているようでも、内実は、社会と傷つけ合い、人とも傷つけ合っているという状態です。そして、命式には、人から援助をもらえるという「印星」が欠けています。これはとても辛いものです。運気の流れを看ると、事件により逮捕された1966年の干支が「丙午(ひのえうま)」で、この丙が命式の丙辛干合を刺激し、凶星の「傷官」が現れます。次に死刑が確定した1980年が「庚申(かのえさる)」で、これは年支の子と三合半会となり、再び「傷官」の出現です。それから34年を経た2014年、当時78才で再審が開始され、釈放となります。この時の大運(10年運)が、待ちに待った救いの手となる「印綬/印綬」の巡りで、さらに大運の替わり目にも当たっています。そして今年2024年、再び大運の替わり目に当たり、無罪確定となりました。巡る通変星は「正財(せいざい)」です。今後は何らかの賠償も行われることでしょう。