no.124 桜桃忌 強烈過ぎる 魁罡星
桜桃忌 強烈過ぎる 魁罡(かいごう)星
前回の三島由紀夫に続いて、若くしてこの世を去った天才作家の、太宰治を看ます。丁度6月19日、当時1948年同日、入水自殺をして遺体が発見された日で、桜桃忌として太宰治の命日とされています。三島由紀夫と同様、太宰も日干が「庚戌(かのえいぬ)の魁罡(かいごう)」です。魁罡の解説は、前回記しましたので今回は省略します。年柱の通変星は「印綬(いんじゅ)/劫財(ごうざい)/帝旺(ていおう)」と名家の出身であることがわかります。ウィキによると、青森県北津軽郡の名家で、太宰の父は衆議院議員もされた、県下有数の大地主の六男に生まれたとあります。命式の中は、印綬が2つあり、また倒食(とうしょく)も1つあって、印星大過の状態です。母が病弱であったため、幼少より乳母・叔母に育てられたことも、この日支倒食から窺えます。また珍しい「華蓋(かがい)」が日柱にあります。これは、文章や技芸で優れた才能を持ち、貴命ではあるが孤独を好み、一風変わった生き方をするという、特殊神殺です。東京大学仏文科に入りながらも、数度の自殺未遂を重ね、その間、数々の文芸秀作を世に送り出し、39才で生涯を閉じたのも命式の運気の流れからも読み取ることができます。桜桃忌に、合掌。