no.9 府市合わせ 大運最後 引退へ
府市合わせ 大運(たいうん)最後 引退へ
前回の紳士服AOKIの会長と同様に、2022年が大運(十年運)の最終年となり、引退する政治家がおられます。橋下徹氏と共に大阪維新の会を立ち上げ、大阪都構想の2度の住民投票に破れながらも、大阪では盤石の政治基盤を築いた松井一郎大阪市長も引退を表明しています。松井さんの命式の特徴は、年柱・月柱・日柱のそれぞれに「偏官(へんかん)」が配置された強烈な構成で、綺麗ごとばかりでなく少々手荒なことも厭わず、大阪市だけでなく大阪府をまとめあげられた大きな責任を全うされた人柄が伺えます。またこの大運の最後にきっぱりと引退宣言をされた潔さは、政治の世界だけでなく様々な場面において、次世代に引き継いでいくという組織の最大の課題を成し遂げた証ではないでしょうか。
因みにもう一人、大運の最終年で引退宣言をされているのが、稲村和美尼崎市長です。尼崎市では2022年6月22日に尼崎市が委託する協力会社社員が、住民基本台帳情報などを記録したUSBメモリーを紛失する事件が発生しました。その後USBメモリーは無事発見されたものの稲村尼崎市長は7月1日市役所で記者会見し、任期満了に伴う11月の市長選には立候補せず、今期限りで市長を退任する意向を明らかにしました。稲村氏の命式には次の大運に傷官(しょうかん)が巡っており、傷官は公職を傷つけるという星で、公職である市長に再任されたとしても暗雲が立ち込める10年を見透かしたような引退表明です。一つの区切りとして、大運の替わり目は、まさに目が離せない人生の重要な転換期となります。